2012年2月27日月曜日

テストステロンが高いとモテるの?

Nature Communications, 2012年02月22日に以下の論文が発表されました.
アンドロゲンと骨格筋の関係について研究してきましたが,免疫系や魅力にも関与している様です.一つのエビデンスですが,運動はアンドロゲンを高めることから,人気アスリートの魅力を紐解く 鍵になるかもしれません..

『女性は強くたくましく健康な男性を好む 』
And finally…Women prefer healthy hunks

性ホルモンのテストステロン、顔の魅力、ストレスホルモンのコルチゾールの関係について報告する論文が、今週、Nature Communicationsに 掲載される。この新知見は、女性が、テストステロンの濃度の高い男性に強い魅力を感じるのは、こうした男性の免疫系の健康度が高いからなのかもしれないこ とを示唆している。 男性の顔の性徴はテストステロンに依存しているが、テストステロンが免疫機能に及ぼす影響については解明されていない。今回、F Mooreたちは、20歳代前半のラトビア人男性74名について、肝炎ワクチンに対する免疫応答を測定し、テストステロンとコルチゾールの血中濃度を調べ た。次に、Mooreたちは、同年代のラトビア人女性に、顔の魅力を基準として、上記の男性のランク付けを行わせた。その結果、強い免疫応答を有する男性 は、血中テストステロン濃度が高く、魅力が高いと考えられていることが判明した。一方、テストステロンの濃度の低い男性は、コルチゾールの血中濃度が高い 傾向が見られたが、このことは、この男性の免疫応答がコルチゾールによって阻害されている可能性を示唆している。 こうした行動はこれまでに鳥類で観察されているが、Mooreたちは、女性がその子孫に遺伝性の免疫能力を望んでいるという事実によって、この行動を説明 しうると考えている。ただし、Mooreたちは、女性の顔の好みは、社会的要因のために国によって異なる可能性のあるという注意点も指摘している。(http://www.natureasia.com/japan/highlights/details.php?id=1676より引用)

2012年2月6日月曜日

知行合一

2012年も早くも1月が過ぎました。
2月は日本中で大寒波で例年より肌寒い日が続いています。
2012年1月は、研修会やスキー実習など色々と経験する機会がありました。

大学スキー研究会のスキー研修では、数十年振りのスキーの研修を通して、大学体育教員として必要な実技を体得しなければならないと、改めて感じました。その後、専修大学社会体育研究所の研修会にて、立命館大学を訪れました。充実した研究環境で教育・研究活動が行われていることを肌で感じ、これからの研究成果の発信がとても楽しみです。

また、前嶋先生の最終講義もありました。前嶋先生のご発表は何回聞いても勉強になります。スケートの指導者と科学者の両視点で取り組んでこられた内容は、実技と研究それぞれの 方向性を融合させてくれます。

これまでの経験を通して、『知行合一』という言葉を思い出しました。中国の明の時代に王陽明が唱えた需学の思想で知(知識)と行(行動)は合一(合致)していなければならないと言う考えです。おそらく今はこの言葉を体現していないのかもしれません。研究知や現場での経験知を合わせて実行してくことが重要ですし、個人として、組織として、考えていかなければならないと思います。また、研究環境や研究費あっての研究ではなく、自分自信の的確なビジョンや志が先になければならないことを再認識した1月でした。