2011年6月27日月曜日

専門化と統合化

6月ももうすぐ終わり。
蒸し暑い日が続く中で、授業中もこの蒸し暑さの中で進んでいく。

生理学の視点から、この節電対策について考えてみました。
この震災はこれまでの生活感や文化など大きくその価値観をかえたのかもしれません(パラダイムシフト)。

これまでの夏は、エアコンですぐ対処できましたが、今年の夏はそういう状況にはならないと思います。
ヒトは環境に適応して生きています。そう考えれば、暑さ対策も今の時期から『暑さに慣れるトレーニング』が必要だと、授業で言いました。今からその意識があれば、夏には暑さに対して適応できるからだになっているだろうと思います。

熱中症や年齢、性差、体調など考慮することはもちろん大切ですが、暑さに『順化』することが究極の暑さ対策かもしれません。


 電車の中で、ふと思いついたので備忘録的に書きとめます。
スポーツ世界含め、どの分野も専門性が細分化されてきました。医学の世界でも基礎から臨床に至るまで、
その研究分野が高度化するにつれて専門化していると思います。
 このことは、研究の宿命というか、新たな分野を切り開くために必然の流れなのでしょう。
その一方、『融合』、『統合』など、その細分化された分野を連携させていく考え方もみられます。
東大前総長の小宮山先生の講演を聞いたとき、『爆発する情報』と言っていたのを思い出しました。さらに、
その情報を『知の統合化』という視点からまとめ、実社会に活かす方策を提言されていました。

 自分の立ち位置でできることを考えていきたい。

2011年6月21日火曜日

スポーツの関心を高めるには?

50年ぶりに改正されたスポーツ基本法の成立。スポーツ基本法の成立にむけて実際に関わった方の熱意に感謝したい。
また、新たな動きがあり、東京五輪招致の再表明がなされました。これから基本法の成立した意味が色々な場面でみられるんだなと思います。

大学の講義では、スポーツ文化論を担当しています。
そこで、東京五輪招致の関心度について学生に聞いてみました。

Q:東京五輪の招致活動再表明に賛成ですか?
A:賛成3割、反対7割

でした。

このブログでは、あえて賛成反対の是非は述べませんが、スポーツに関わる立場としては危機感を感じました。
さらに、授業の中で得られた現状のSWOT分析です。

・Strength :
 交通機関が良い、ビックイベントをした経験がある、経済が豊、観光地がある、施設がある、技術があ
・Weakness :
 市民の関心が無い、、施設が古い、借金がある、人口が集中している、交通渋滞、
・Opportunity:
 世界に日本をアピールできる、交流、観光・ツーリズム、財政保証、雇用、経済の活性化、
・Threat :
 震災、停電、原発、渋滞、税の負担、失業


 前回の招致活動でも問題になっていた市民のスポーツへの関心の低さ。現状はあまり変わっていないのかなと感じています。河野先生の最終講義でオリンピックの価値でこれまでは「国威発揚」であったが、これからのオリンピックは違う視点が必要ではないかと講演されたことを思い出しました。授業を通してですが、その感覚が何となく分かってきました。

 人のスポーツへの関心(動機)についてもう少し考えてみたいと思います。

島岡先生のブログからの引用で、モチベーションの心理学に関する紹介がありました。
ダニエル・ピンク「Drive: The Surprising Truth About What Motivates Us 」です。

以下、引用です。

「Drive」の肝は、モチベーションには3つの段階があるということです。

―モチベーション1.0(basic operating system):
衣食住を満たすための生物としての基本的欲求に対する動機付け

―モチベーション2.0(the carrot and the stick / reward and punishment):
ボーナスまたは罰金による金銭的動機付け

―モチベーション3.0(Internal motivation / mastery):
人間的成長、知的興奮、社会への貢献などより高い次元での意味付けを持たすことによる動機付け

 このなかで、スポーツへの動機づけのアプローチも今までは、モチベーション2.0の視点が強かったのかもしれません。
招致活動=税金の感覚が強くあり(その視点ももちろん大切な部分ですが)、モチベーション3.0の人間成長や知的興奮、社会への貢献などの高度な意味づけを持たせることが、スポーツへの関心を高めるひとつのアプローチだと思います。
 
 日本はモチベーション1.0は満たされていて、おそらくスポーツもこの段階ではないのでしょう。
 研究もその動機は、知的好奇心の探求です。

人のスポーツへの関心を高めるための方策を探っていきたい。
 

2011年6月14日火曜日

So what, Why so

先週、スポーツ基本法が国会に提出され、審議されている状況です。大学の授業でこのことについて触れましたが、
その背景や意義について考え、さらに今後の方向性について専門分野関係なく一人一人の目線で考えることの重要性を改めて感じました。

スポーツ権も含め、体育スポーツに関わる者として自分の中で整理することが必要なのかなと感じています。

So what(要するに)、 Why so(なぜ、そう言えるのか)は、ロジカル・シンキングの手法の一つです。
感覚ですが、おそらくあまり国民の関心がない雰囲気の中で、このスポーツ基本法が成立して行くのかなと感じてします。
(とくに授業を通して感じるのですが。。)

その理由や背景を少し考えてみたのですが、
So what/why soの視点からこの法案について考えることが大事なのかなと思います。

”要するに”スポーツ基本法が成立して何が言えるのか?大事なことは何だろうか?
”なぜ、スポーツ基本法が必要なのか”

まだ自分も勉強不足ですが、この時期だからこそスポーツ目線で考えて行かなければならないと思っています。

2011年6月8日水曜日

スポーツを楽しむ環境ーマインドマップ

『スポーツを楽しむ環境』をテーマにマインドマップを用いて授業を行いました。
人にとって運動は必要なのか?運動不足の原因/背景は何なのか?
体育人として『運動の必要性』を伝え、理解してもらうことが大事だと思いますが、なかなか教えることは大変だと実感する日々です。。

2011年6月7日火曜日

スポーツ目線

 大学院時代の恩師に『スポーツ目線』を忘れないようにと声をかけて頂きました。
確かに個々最近は基礎研究に没頭して、少し距離感があったかもしれません。
大学の講義では、生涯スポーツ論、スポーツ文化論など、これまでにない視点から講義をする中で、
色々なキーワードがあることを改めて実感しました。

 自分にとっての現場はどこか?
 スポーツに貢献できる場はどこにあるのか?
 学会で発表することが目的か?

前回、福沢諭吉の『学問のすすめ』を読んだ中で、実学の必要性を改めて感じましたが、
科学/サイエンスをスポーツ現場に実学として何かの型に出来ればその答えがみえるかもしれません。
スポーツ現場で指導している先生方からは勝負感と真剣さを肌で感じることができます。

スポーツ目線、現場にいない自分がその情報をどう汲み取って、型にするか、考えていきたい。