50年ぶりに改正されたスポーツ基本法の成立。スポーツ基本法の成立にむけて実際に関わった方の熱意に感謝したい。
また、新たな動きがあり、東京五輪招致の再表明がなされました。これから基本法の成立した意味が色々な場面でみられるんだなと思います。
大学の講義では、スポーツ文化論を担当しています。
そこで、東京五輪招致の関心度について学生に聞いてみました。
Q:東京五輪の招致活動再表明に賛成ですか?
A:賛成3割、反対7割
でした。
このブログでは、あえて賛成反対の是非は述べませんが、スポーツに関わる立場としては危機感を感じました。
さらに、授業の中で得られた現状のSWOT分析です。
・Strength :
交通機関が良い、ビックイベントをした経験がある、経済が豊、観光地がある、施設がある、技術があ
・Weakness :
市民の関心が無い、、施設が古い、借金がある、人口が集中している、交通渋滞、
・Opportunity:
世界に日本をアピールできる、交流、観光・ツーリズム、財政保証、雇用、経済の活性化、
・Threat :
震災、停電、原発、渋滞、税の負担、失業
前回の招致活動でも問題になっていた市民のスポーツへの関心の低さ。現状はあまり変わっていないのかなと感じています。河野先生の最終講義でオリンピックの価値でこれまでは「国威発揚」であったが、これからのオリンピックは違う視点が必要ではないかと講演されたことを思い出しました。授業を通してですが、その感覚が何となく分かってきました。
人のスポーツへの関心(動機)についてもう少し考えてみたいと思います。
島岡先生のブログからの引用で、モチベーションの心理学に関する紹介がありました。
ダニエル・ピンク「Drive: The Surprising Truth About What Motivates Us 」です。
以下、引用です。
「Drive」の肝は、モチベーションには3つの段階があるということです。
―モチベーション1.0(basic operating system):
衣食住を満たすための生物としての基本的欲求に対する動機付け
―モチベーション2.0(the carrot and the stick / reward and punishment):
ボーナスまたは罰金による金銭的動機付け
―モチベーション3.0(Internal motivation / mastery):
人間的成長、知的興奮、社会への貢献などより高い次元での意味付けを持たすことによる動機付け
このなかで、スポーツへの動機づけのアプローチも今までは、モチベーション2.0の視点が強かったのかもしれません。
招致活動=税金の感覚が強くあり(その視点ももちろん大切な部分ですが)、モチベーション3.0の人間成長や知的興奮、社会への貢献などの高度な意味づけを持たせることが、スポーツへの関心を高めるひとつのアプローチだと思います。
日本はモチベーション1.0は満たされていて、おそらくスポーツもこの段階ではないのでしょう。
研究もその動機は、知的好奇心の探求です。
人のスポーツへの関心を高めるための方策を探っていきたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿