2016年12月16日金曜日

研究マインド

女性スポーツ医学研究会に参加。
会長を勇退される恩師の目崎先生がご講演。
30年以上に渡る女性スポーツ医学研究の変遷を示され、
先生の仕事のあり方を学びました。

自分の領域テーマの歴史を学ぶことは以外と少なく、
過去、現在、未来の視点から考える機会となりました。

今、女性スポーツ医学分野も国の支援体制が整いつつありますが、
それぞれの分野でこのような下地があって今があるのだと感じました。

講演では、研究内容だけでなく、それに関わった人も紹介しておりました。
そしてこれからは、ドクター、指導者、スポーツ科学、社会学、倫理、哲学など、
女性スポーツに関わる諸問題を解決するには、多くの人との関わりが求められるのかもしれません。

一つの分野を築き上げるには、多くの時間が必要であり、それを支えるのは研究マインドとそれに関わる人なのだと改めて学ぶ機会となりました。


2016年12月8日木曜日

泥臭い作業

卒業論文の時期。
色々な視点、テーマ。学生の思考や卒論に対する姿勢も様々。

研究は世に出るまで、泥臭い作業の繰り返しで、
卒業論文も加筆修正、再考のプロセスが大事な時間だと感じます。

自分もそうであったように、再考を積み重ねることで、
論文はよりわかりやすくなり、それが今でもを役立っています。

泥臭い作業ですが、そこにどれくらいの時間を費やすかが、大事なことかもしれません。


2016年10月23日日曜日

性ホルモンと骨格筋:16年目の総説

体力科学(2016)で総説「性ホルモンと骨格筋」を執筆。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jspfsm/-char/ja/

体力科学は初めて原著論文に掲載された思い出の学会誌。
「一過性レジスタンス運動による血清steroid hormone応答 、体力科学(2001)」。
大学院当時は体力科学に掲載されることが最大の目標でした。

そして研究を始めて16年目での総説。
16年前には想像していませんでしたが、一つ一つの検討をまとめることが出来ました。

総説は過去の知見の集合知。
総説を通してまだまだ検討すべきことが明確となり、ここからが本当のスタートなのかもしれません。

次へ進むための備忘録。






2016年10月13日木曜日

風に吹かれて

2016年ノーベル文学賞、ボブ・ディラン。
 風に吹かれてや時代は変わる。
来日ライブ、2回経験してますが、同じ曲でも毎回、全く違うテイストで歌い、それでも同じように心に響く。

プラットフォーム(尾原和啓著)では、プラットフォーム運営にかかせない視点として「共有価値観」を挙げています。
組織、戦略、人材、働き方などにおいて、その真ん中にあるのが共有価値観と述べています。

ボブ・ディランも、時代が変わっても、人種や文化、環境が異なる現代社会において、心に響く詩や歌を通して人々の心に共有価値観を残したのかもしれません。

スポーツの研究や事業においても、同じことなのかもしれません。




2016年9月11日日曜日

筋局所アンドロゲン産生と骨格筋の肥大

リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック。
実際の試合はわずかな時間。そこには膨大な時間を費やして準備(トレーニング)がなされています。試行錯誤して準備する時間はとても貴重な時間なのだと感じます。

体育の科学66巻:ー骨格筋の肥大・萎縮・再生の不思議をさぐるー
http://www.kyorin-shoin.co.jp/MagDetail.aspx?PID=50497&LINK=magazine.aspx?PID=Z1
「筋局所アンドロゲン産生と骨格筋の肥大 」というタイトルで原稿を執筆しました。
最近、論文発表から少し時間が空いていますが、前回の抗加齢医学会など色々な視点で考える機会をもらっています。基礎研究ですが、まだまだ研究を深めていかなければと改めて思います。

村上和雄著「科学者の責任」の中で、「応用することを頭の片隅に置きながら、徹底的に基礎をやれ」という文節がありました。

これまでヒトや動物、細胞など様々な研究を経験して、そして総説を執筆するなかで、これからどのように準備・実行していくか考える時間となりました。

 備忘録。

2016年7月8日金曜日

卒業論文中間発表会2016

7月、前期授業もあと僅かとなりました。
卒業論文中間発表会をスポーツ系ゼミ合同で開催。
昨年の経験を活かした新しいチャレンジ。抄録や運営も学生で行いました。
ゴールは12月。就活や部活の中での作業ですが、中間発表は研究の方向性や方法を深めるための大事なプロセスだと感じます。


そして、昨年のゼミ卒業生3名が突然の訪問。元気そうで何よりでした。
みんな違う道を進んでいますが、それぞれ成長しているのを感じました。
 大学と実社会、ともに学ぶ場と思いますし、悩みながらも前に進むことが今は大事なことかもしれません。

一歩一歩。




2016年6月24日金曜日

筋肉でのテストステロン合成


日本抗加齢医学会の「アンチ・エイジング医学」。
6月号の特集「男性のアンチエイジングとテストステロン」で原稿依頼を受け、「筋肉でのテストステロン合成」を執筆しました。
http://www.m-review.co.jp/magazine/detail/J0038_1203

男性ホルモンのテストステロンは、精巣だけでなく、脳、筋肉、脂肪など様々な組織で合成されることが分かってきています。また、アンチエイジング、サルコペニア、肥満、うつなどテストステロンは様々な症状に関わっています。

なかなかこの研究に費やす時間を確保することが難しい状況ですが、今回の特集号から
今後の方向性なども考えることが出来ました。

そして何よりも、今回の原稿は、全く違う分野の先生から「論文」を通して出会い、機会を作ってもらいました。純粋に研究と向き合う先生の志、研究者として勉強させてもらいました。



2016年6月3日金曜日

努力の仕方




6月、FALprojectの測定をしに福島に行きました。
今回で3年目になりますが、毎回、そのチーム、選手の意識の高さに感心させられます。
練習環境はけっして良くない中、自発的、能動的、かつ常に高みを目指した雰囲気が伝わってきます。また、教育的視点や規律も感じられ、その中にはユーモアや笑顔も。
その前提として、競技をしたい、高みを目指したいと自分の意思\意識を大事にしているとのことです。

今回は元オリンピアンの指導者と同行し、選手へのメッセージの中で、高みを目指すためには、先ずは自己分析して、自分の後ろ姿は見えないので、そこは指導者の視点で分析評価してもらうことが大切だと述べていました。そして諦めないこと。

頑張ることは大事ですが、どのように頑張るのかも大事な視点なのかもしれません。
学ぶことはまだまだあります。

備忘録。




2016年4月23日土曜日

費やす時間

4月もあとわずか。
授業、研究、社会活動などどれも真摯に向き合って進んで行こうと改めて感じます。
限られた時間の中で、どこにどれだけ時間を費やすのか、
その答えは今はありませんが、いつかその答えが見つかるのかもしれません。

レスリングの試合会場。
指導者や運営、サポートの方々の姿は色々なことを教えてくれます。

時間を共有した仲間、場、環境、仕事、研究、
その時々に費やす時間を考えることは大事なことなのかもしれません。



2016年3月31日木曜日

FALプロジェクトの可能性

本日でFALプロジェクト(スポーツ庁委託事業:女性スポーツにおけるトランスレーショナルリサーチの実践プログラム)が委託事業としては終了となりました。
 
『女性アスリート』をキーワードとしてプロジェクトが立ち上がり、そして、競技団体、大学、地域、オリンピック、パラリンピック、指導者、研究者等々、この期間多くの方と出会うことで、プロジェクトとしても、一個人としても成長させてもらったと思います。
人とのつながりによって大きく成長したプロジェクトでした。

2年前、事業スタート時にブレストしたポンチ絵。
ずっと消せずに残っていたポンチ絵。
事業を進めながら加筆修正し、どこまで達成できたかは分かりませんが、プロジェクトを進めるベースとなったポンチ絵だったのかもしれません。


<次へのステージへ向けた備忘録>
◯プロジェクトはチームでなければ上手く機能しない:会計やデータ処理などプロジェクトを進める上ではチームとしてそのスタッフの存在は大きな力となりました。人への予算は重要。

◯プロジェクトメンバーは多様性があり、かつ専門家:女性スポーツ科学者、コーチ、スポーツ栄養、パラリンピック競技指導者、育成・強化スタッフ、事務、企業人、教育者、医者、地域おこし協力隊、スポーツ政策、編集者と様々でしたが、そこには何かの共通性が存在し、そこから多くのプログラムを実施することができました。

◯プログラムの押し売りは機能しない:プロジェクトに関心(やってみようかな)を示して頂いたところにプログラムを実施させてもらう。現場からの関心・興味がなければ選手や現場にとって本当の意味での有機的な時間にならないような気がする。研究側も現場に興味をしてもらえるような工夫や意味づけが必要。

◯現場での空気感や肌感覚も大きな情報源:プログラム実施を通して常に再考の繰り返し、修正しながら進むことが大切。

◯現場の課題を補完するようなプログラム:実際の現場ではその課題は分かっているがそれを改善できない事案は多くあるような気がする。そこに、専門家やプロジェクト等の視点で補うプログラムも求められているかもしれない。

◯委託事業の終えたプロジェクトは?:器機や施設等はプロジェクトが終了しても残りますが、人や考え方、プログラムをどういう形で運用していくかは今後の課題。事業を集約するような「プラットフォーム」が必要ではないか。

◯事業は単年度で終わっても現場は常に動いている:事業者としては報告書を提出して終了した「気」になっても、現場は常に動いている。継続出来るシステムも必要と感じた。


そして、今日から専修大学6年目のスタート。
入学式前に行われる新入生オリエンテーション。また多くの可能性と出会えるチャンスなのかもしれません。

2016年3月22日火曜日

平成27年度卒業式

晴天の中、平成27年度卒業式が無事に終了。

様々な分野で活躍している卒業生の方々の祝辞。
これからがスタートなのだと改めて感じます。

ゼミ3期生の4名も無事に卒業。
スポーツというキーワードで出会った縁。
またどこかでつながればと思います。

またそれぞれ、新年度へ向けた準備が始まります。

2016年3月17日木曜日

回り道は一番の近道

3月も中旬。少し暖かくなってきました。
3月は終わりと始まりの分岐点。

「回り道は一番の近道。たとえ効率を求めて成果が得られたとしても、その効果には深みがでない。」とイチロー選手のインタビュー。

備忘録。

2016年2月13日土曜日

仮説と検証

入試のシーズン。
今年は2日間は水戸会場の担当。
毎年感じる受験生の緊張感。



なぜセブンイレブンはうれているのか?の記事。
http://diamond.jp/articles/-/86002

鈴木会長の経営に対する進め方、仮説と検証、
研究と同様と感じる興味深い内容でした。
ダイレクトコミニュケーションは、研究でいうと勉強会やゼミなのでしょうか。
マニュアル化ではなく、常にディスカッションして良い方向を模索するプロセスが大事なのかもしれません。

研究思考のトレーニング、仮説と検証の繰り返しは共通してると感じます。
そして大学はその仮説と検証をトレーニングする一つの場(時間)なのかもしれません。

2016年1月22日金曜日

H27年度卒業論文発表会とナイトサイエンス


H27年度卒業論文発表会(スポーツ系3ゼミ)が行われました。
発表した19名、それぞれの視点を生かした良い発表でした。

4名のゼミ生(3期生)。
自分の中で拘っているサイエンス思考の素晴らしい発表でした。

<ゼミ生卒論タイトル>
・ラクテートカーブテストを用いた水泳パフォーマンスの検討ー大学4年間の評価ー
・バレエにおけるライフスキル特性ー指導法の違いがライフスキル獲得に与える影響
・バスケットボールがストレスホルモンおよび状態不安に与える影響
・体組成・骨密度からみたフェンシング競技特性について

 今年度のゼミも終了。ナイトサイエンス。
また、一歩一歩。


2016年1月15日金曜日

バタバタ感

2016年スタート。
京都でのセミナー、授業、試験、書類整理等々、1月は
毎年バタバタしてるように感じます。

時代に応じて組織や体制が変わり、その変化に対応することも大事ですが、
一度立ち止まって考える時があります。

教員、研究者として働く限られた時間を自分はどんなスタイルで
進んでいくのか。

退職や就職、移動の時。
退職される先生との会話の中で考える機会を頂いているような気がします。
バタバタ感の中での備忘録。